近年新しいマンションや分譲マンション、戸建住宅や建売住宅のドアに設置され玄関錠の主流になりつつあるプッシュプル錠さらに以前は主流であり戸建住宅などにも多く採用されていた装飾錠、サムラッチ錠について詳しく説明していきます。
・プッシュプル錠
プッシュプル錠は室外側からハンドルを引く、室内側からはハンドルを押す動作でドアを開閉できる長いグリップ形状の錠前です。ハンドルを押したり(プッシュ)引いたり(プル)することでラッチが出入りするため扉をあけるときの動作が、押す(引く)の1回のみで済みます。
他の錠前ではレバーハンドルの錠前やドアノブタイプの場合は、回す→押す(引く)。
サムラッチ錠などはつまみを、押さえる→押す(引く)というドアの開閉動作でいずれも2段階が必要。
バリアフリーなどの面から見ても、力をかけずにワンタッチで操作できお年寄りでも操作がしやすい点、グリップが縦長で平行に動作するためグリップのどこを持っても操作でき大人でも子供でも身長差で使い勝手が変わることがない点と、これは主流になりつつあるのも頷けます。
鍵のメーカーとしてはほとんどがMIWA製かGOAL製のものを採用しています。
(MIWA製プッシュプル錠)
鍵の種類としてはU9シリンダー、PRシリンダー、JNシリンダーのいずれかの防犯鍵になります。
グリップハンドルのものはPG701~704の型番、レバーハンドルのものはPG571か572の型番。
PGFの表示は防犯の鎌デッドを意味し、PGVFの表示は特殊サムターンを採用しています。
プッシュプルのデザインやドアの厚さなどによって内部シリンダーの長さが異なるため鍵の交換にはほとんどの場合、事前の出張確認が必要でサッシメーカーのOEM商品となれば納期も長くなるため注意が必要です。
(GOAL製プッシュプル錠)
鍵の種類としては、多くはV18シリンダーで一部マンションや戸建住宅などで最高レベルの防犯性のグランVシリンダーや一般的なピンシリンダー、もしくはD9シリンダーなどの防犯鍵を採用しています。
グリップハンドルのものはPXシリーズ、レバーハンドルのものはPZシリーズで、それぞれの鍵のタイプに互換性がなく、やはりドアの厚さなどによって内部シリンダーの長さが異なるため鍵の交換にはほとんどの場合、事前の出張確認が必要でサッシメーカーのOEM商品には同様に納期も長くなるため注意が必要でしょう。
プッシュプル錠 |
サムラッチ錠 |
・装飾錠 / サムラッチ錠
装飾錠とは、かつて戸建住宅の玄関ドアに多く採用され今も多くの住宅に使われ続けていて錠前の周りに唐草模様などの装飾が施されたタイプの錠前です。装飾錠の主錠には、ほとんどがサムラッチ錠を採用しています。 サムラッチ錠とは、ハンドルを握って、親指(サム)でつまみを押すことでドアを開閉する錠前のことです。
鍵の交換にはドアの厚さで内部シリンダーのタイプが異なる上に型番の記載が表示されていないケースもあり調べるための事前の出張確認も多いです。また同時にサッシメーカーのOEM錠でもあることが多かったり、廃番になっていて取扱い不可の錠前や錠前本体ごとの交換でしか対応できないものも少なからずあるため、メーカー発注を踏まえた納期や費用面でも予め考えておかねばなりません。
これら装飾錠 / サムラッチ錠においては最近では交換時に錠前本体が古くなりサビなどで使い勝手が著しく落ちたなどの理由で交換を検討される方が増えていますが、錠前本体を新品に換える対応と共に、弊社では先に述べたプッシュプル錠への変更を推奨しております。装飾錠 / サムラッチ錠全てが変更できる訳ではありませんがお宅の錠が最新の使い勝手の良いプッシュプル錠になる可能性も十分ありますのでご検討と共に一度お問い合わせ下さい。