アパートにお住まいの方が鍵交換をする際にどのような事に注意すればよいのでしょうか。
まず引っ越しに伴い交換をする際には、入居と共に交換するのが慣例になりますので敷金礼金など諸費用と共に交換費用が請求されることになります。あらかじめ鍵の交換が行われることが明示されていれば問題はないのですが、貸し主によっては必ずしも取替えを行うとは限らず、初期費用に鍵の交換費が含まれていない場合はこちらから取替えて欲しいと要望するか自身で鍵交換をする旨の許可を得る必要があります。特に築年数が経過したアパートを個人の貸し主が運営している場合には、以前の習慣のためか、稀に鍵の交換が省かれていたという事もありましたので入居者の方で事前に確認しておく必要があります。
またローテーションと呼ばれる交換方法についても触れておきます。
アパートの中には鍵交換をしたにも関わらず鍵穴が新品には見えなかったり、渡された鍵が汚れなどあきらかな使用感がある場合もあります。
さらに注意したいのが鍵の交換後に貸し主側から渡される鍵の刻印です。
純正キーにはそのシリンダー本体と同じメーカー名とキーナンバーが彫られています。
コピーの合鍵には合鍵会社のメーカー名や鍵屋の社名が印字されていたりします。
この点を覚えていただいて次に、鍵屋がおこなう交換では基本元からの純正キーは3本や5本でお渡しするものがほとんどです。(本数はそのメーカーや種類により異なる)
この本数に加えご本人の必要に応じてコピーした合鍵を作成したり純正キーを追加発注したりします。ここで重要なのが入居時に渡される鍵の本数や鍵の刻印となります。貸し主側、不動産会社側に鍵が何本預かりなのか、本人に何本が手渡され、それは純正キーなのか、合鍵なのかということ。
例として純正キー3本の鍵の交換の場合
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例1
貸し手側に純正キー1本預かり 、本人とその家族分として純正キー2本、合鍵2本渡し
・・・これはトータル純正キー3本と足りない家族分を合鍵で2本追加となり、なんの問題もありません
例2
貸し手側に純正キー1本預かり、本人とその家族分として合鍵4本渡し
・・・本来あるはずの純正キー残り2本はいったいどこへ?となります
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こうしたケースでは鍵を新品の物に変えたわけではなく、交換費用を節減するために手元でいくつかストックしてある鍵の中からローテーションで変えているだけの場合が考えられます。
汚れが目立ったり、純正キーの本数が足りなくなっているなどはこれらが原因の場合があるでしょう。
ローテーションした鍵は、以前の居住者が持っている可能性のあるコピーした鍵では自宅の扉が開けられること事態はないのですが、やはり防犯上必ずしも万全ではなく、少なからぬ懸念が生じる事になります。
無論これらはあくまで一例で双方の信頼関係の問題でもありますし、費用面等の優遇面を考慮しローテーションでも鍵さえ変更されていれば問題ないという入居者もいらっしゃると思います。しかしこういった知識を得ているかいないかで未然に防げる事態もあるといえるでしょう。
古いアパートなどでは稀にローテーションで鍵の交換を補っている貸し主さんもいると踏まえ、新品への交換についても消極的な場合は入居者自身が費用の負担をして鍵屋に依頼し交換することも起こりえます。
近年の新しいアパート、貸し主には十分に防犯を意識して防犯性の良い鍵をきちんと入退去の折に新しく鍵交換している物件も多いですし、小規模ながらオートロックを完備している物件も少なからずあります。アパートの鍵や交換方法一つあげても様々ですので、やはり費用面や防犯面を考慮してトータルで物件を決定する必要があるのではないでしょうか。